福島県双葉郡広野町(ひろのまち)が制定。
同町は童謡「とんぼのめがね」が生まれ、唱歌「汽車」の舞台であるといわれていることから、地域の人々とともに童謡によるまちづくりを進めており、2018年(平成30年)には「童謡のまち」を宣言。1994年(平成6年)からは「ひろの童謡(うた)まつり」を開催している。
記念日を通じて広野町の「童謡の継承」と「新たな童謡の発信」を促進するのが目的。
日付は同じく童謡によるまちづくりを進めている兵庫県たつの市と「童謡の里づくりのまち」の交流協定を結んだ2018年10月5日から、この日を記念日とした。
記念日は2023年(令和5年)10月5日に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
「ひろの童謡まつり」は例年10月に開催される。また、同町の「広野町童謡作詩コンクール」事業によって生まれた童謡も30曲を数え、童謡を絵本にする事業を新たに展開することで、あらゆる人々が「童謡」に触れるきっかけを生み出してきた。
「とんぼのめがね」は、額賀誠志(ぬかが せいし、1900~1964年)作詞、平井康三郎(ひらい こうざぶろう、1910~2002年)作曲の童謡。
福島県楢葉郡広野村(現:双葉郡広野町)在住の医師であった額賀が1948年(昭和23年)に広野村の上浅見川箒平へ往診に出かけた際に見かけた子ども達がとんぼと遊んでいる情景を歌詞にしたものであるとされる。
戦後の混乱した中でも、子ども達には童謡を通し明るく育って貰いたいと願い創作したもの。楽曲としての初出は翌1949年(昭和24年)の夏に放送されたNHKラジオの番組「幼児の時間」である。
同町では「ひろの童謡まつり」の開催を記念して、1995年(平成7年)11月、築地ヶ丘公園(広野町大字下浅見川字築地・広野中学校東隣)内に「とんぼのめがね」の歌碑を建立した。歌碑の文字は、作曲者の平井により書かれている。
「とんぼのめがね」は、2006年(平成18年)には文化庁と日本PTA全国協議会による日本の歌百選の一曲として選出された。また、常磐線広野駅の発車メロディに採用されている。
「とんぼのめがね」の歌詞は以下の通り。