1985年(昭和60年)の国連総会で制定。国際デーの一つ。英語表記は「World Habitat Day」。
ハビタット(habitat)とは、住居、住まい、生息地などの意味である。世界的な人口増加や急激な都市化により深刻化している人間の居住環境の問題について、注意喚起や啓発活動を行うことを目的としている。また、適切な避難所の設置やスラム街のない都市計画などを呼び掛けている。
毎年この日を記念して、世界の都市や地域の町づくりに関するイベントが実施される。日本では国土交通省が積極的に協力しており、その一環としてシンポジウムなどが開催される。
この国際デーでは毎年テーマが決められ、記念日が祝われる。最初に開催されたのは、記念日が制定された翌年の1986年(昭和61年)で、テーマは「避難所は私の権利」(Shelter is my Right)、開催地はケニアの首都ナイロビであった。
ナイロビには、1978年(昭和53年)に設立された国連の機関の一つ「国際連合人間居住計画」(United Nations Human Settlements Programme)の本部が置かれている。その略称は「国連ハビタット」(UN-Habitat)である。
この国際デーのテーマは多様であり、「ホームレスのための避難所」(Shelter for the Homeless、1987年)、「私たちの近所」(Our Neighbourhood、1995年)、「より安全な都市」(Safer Cities、1998年)、「都市管理における女性」(Women in Urban Governance、2000年)、「スラム街のない都市」(Cities without Slums、2001年)、「都市のための水と衛生」(Water and Sanitation for Cities、2003年)などがある。
「世界ハビタット・デー」の日付は以下の通り。