自然界に存在する糖質のトレハロース。このトレハロースを世界で初めてデンプンから安価で大量生産する技術を開発した岡山県岡山市北区の株式会社林原(現:ナガセヴィータ株式会)が制定。
日付は「ト(10)レ(0)ハ(8)ロース」と読む語呂合わせから。
トレハロースの認知度向上が目的。記念日は一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
野菜や果物の変色を抑え、鮮度を維持し、高い保水力など、さまざまな特徴を持つトレハロースは、菓子・食品・化粧品・入浴剤など幅広い分野で使われている。
ナガセヴィータ株式会社は1883年(明治16年)に林原克太郎が麦芽水飴製造業を営む林原商店として創業し、1932年(昭和7年)7月10日に設立した会社。資本金は5億円、売上高は344億円(2024年3月期)、従業員数は797名となっている。
事業として、食品原料や医薬品原料、化粧品原料、健康食品原料、機能性色素、酵素、リン脂質の開発・製造・販売を手がける。2024年(令和6年)4月1日付で株式会社林原からナガセヴィータ株式会社に社名を変更した。ナガセヴィータの主要株主は大阪府大阪市西区に本社を置く長瀬産業株式会社(100%)である。
トレハロースは、きのこ類や酵母など、私たちの身近な食品の中にも存在する糖質。甘さは砂糖の約40%と低甘味でキレの良い甘味質を有し、二糖類の中ではもっとも安定な糖である。
食品加工にトレハロースを利用すると、でん粉の老化抑制、たんぱくの変性抑制、脂質の変敗抑制やマスキングに効果を発揮し、出来立ての風味・色彩・食感の維持向上が期待できる。また、冷凍ダメージや長期保存による味や食感の劣化を抑制し、フードロス削減にも貢献する。
現在、トレハロースは菓子などの食品だけでなく化粧品や医薬品、農業、畜産、工業用途など幅広く使用されており、海外での利用も増加している。
関連する記念日として、ナガセヴィータ(Nagase Viita)は「Viita」がローマ数字のV(5)ii(11)が並んでいるように見えること、週間カレンダーで国民の祝日「みどりの日」(5月4日)の真下にあることから5月11日を「Nagase Viitaの日」に制定している。