酉の市(11月 年中行事)

酉の市(とりのいち)は、毎年11月の酉の日に行われる祭礼。鷲神社(おおとりじんじゃ・わしじんじゃ)、酉の寺、大鳥神社など鷲や鳥にちなむ寺社の年中行事として知られる。

鷲神社
酉の市(鷲神社)

関東地方を中心とする祭りで、開運招福・商売繁盛を願う。多くの露店で、威勢よく手締めして「縁起熊手」を売る祭りの賑わいは、年末の風物詩である。熊手は、熊の手のように曲がったつめ状のものを扇形につけた道具。縁起熊手は、熊手を飾ったもので、幸運や富をかき集める商売繁盛の縁起物である。

2025年(令和7年)の「酉の市」の日付は以下の通り。

  • 一の酉:11月12日(水)
  • 二の酉:11月24日(月)

2026年(令和8年)の日付は以下の通り。

  • 一の酉:11月7日(土)
  • 二の酉:11月19日(木)

鷲神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀り、武運長久・開運・商売繁盛の神として信仰される。関東地方では埼玉県久喜市にある鷲宮神社(わしのみやじんじゃ)が鷲神社の本社とされる。

江戸酉の市の発祥の神社は、東京都足立区花畑にある大鷲神社(おおとりじんじゃ)とされる。また、江戸時代後期から最も著名な酉の市は、浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)と酉の寺・長国寺(とりのてら・ちょうこくじ)境内で行われた酉の市である。酉の市は東京都新宿区新宿にある花園神社などでも行われる。

縁起熊手
酉の市(縁起熊手)

酉の市は商売繁盛を願う祭りとしては主に10月20日に行われる「えびす講」と双璧をなすものであるが、えびす講が京阪神を中心に西日本のみならず東日本でも広く行われているのに対し、酉の市は発祥の地である関東地方周辺に限局する傾向が強く見られる。

酉の市は江戸時代から続く年中行事で、「春を待つ 事のはじめや 酉の市」と俳人・松尾芭蕉(まつお ばしょう、1644~1694年)の弟子・宝井其角(たからい きかく、1661~1707年)が詠んだように、正月を迎える最初の祭りとされていた。

酉の日の祭日が12日おきに巡ってくるため、祭りが2回の年と3回の年がある。酉の日はそれぞれ「一の酉」「二の酉」「三の酉」と呼ばれ、11月の最初に巡ってくる一の酉が一般的に重んじられてきた。

リンク浅草・酉の市Wikipedia

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カテゴリー「11月の記念日」「今日は何の日

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