1987年(昭和62年)12月18日、ファミリーコンピュータ(ファミコン)用ゲームソフトとして『ファイナルファンタジー』(FINAL FANTASY:FF)がスクウェア(現:スクウェア・エニックス)から発売された。
この日は「ファイナルファンタジーの発売日」とも表記される。「ファイナルファンタジーの日」は2025年(令和7年)12月時点でスクウェア・エニックスが制定した公式な記念日ではないが、この日にはXなどSNSを中心にファンによりお祝いのメッセージが投稿される。
ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)で、「ファイナルファンタジー」シリーズの第1作目。続編と区別するために「初代ファイナルファンタジー」や「ファイナルファンタジーI」「FF1」などと称されることもある。
開発はスクウェアAチームが行い、プロデューサーは宮本雅史(みやもと まさふみ)、ディレクターは坂口博信(さかぐち ひろのぶ)、ゲーム・プログラミングはナーシャ・ジベリ(Nasir Gebelli)、ゲーム・デザインは田中弘道(たなか ひろみち)・河津秋敏(かわづ あきとし)、シナリオは寺田憲史(てらだ けんじ)と河津、音楽は植松伸夫(うえまつ のぶお)、キャラクター・デザインは天野喜孝(あまの よしたか)が担当した。
4人の戦士を操作し、土・火・水・風の4つのクリスタルの輝きを遮る「4体のカオス」を倒して暗黒に包まれた世界を救うことを目的としたゲーム。当時人気となっていた同ジャンルのゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズに先駆けて、キャラクターの職業選択や空中を移動する飛空艇の存在などを取り入れていた。
ファミコン版の販売本数は日本国内で約52万本。また、ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にて、ファミコン版はゴールド殿堂入り、ワンダースワンカラー(WSC)のリメイク版はシルバー殿堂入りを獲得した。
「ファイナルファンタジー」というタイトルは、ドラゴンクエストが「ドラクエ」という4文字だったので、同じく4文字で「エフエフ」という読み方で、略した時にはFFというアルファベットにしたいという考えありきで、開発当初「ファイティングファンタジー」であったが、すでに海外のテーブルトークRPGで使用されており商標の都合で使えず、「ファイナルファンタジー」でいいんじゃないと軽い感じであったとディレクターの坂口は述べている。
「ファイナルファンタジー」シリーズの初作となるこの作品は坂口博信をはじめ、『サガ』(1989年~)の河津秋敏、『聖剣伝説』(1991年~)の石井浩一(いしい こういち)らが総力戦で作り上げた以降のスクウェアRPGの原点の一つであり、先発RPG作品の世界観をベースとしながらも独自の装飾によって個性的なファンタジーの様式を作り上げた。
「ファイナルファンタジー」のシリーズ作品は世界的にも人気となり、続編が製作され続けている。2025年12月時点で最新作は『ファイナルファンタジーXVI』(FF16)であり、PlayStation 5(PS5)用ゲームソフトとして2023年(令和5年)6月22日に発売された。
関連する記念日として、1997年(平成9年)の発売日に由来して1月31日は「ファイナルファンタジーVIIの日」となっている。また、1983年(昭和58年)の発売日に由来して7月15日は「ファミコンの日」、1986年(昭和61年)の発売日に由来して5月27日は「ドラゴンクエストの日」となっている。
リンク:スクウェア・エニックス、Wikipedia