お寺でお坊さんがお経を上げながらポクポクと叩く木魚は、名前の通り魚の形をしている。なぜ魚の形をしているのだろうか。
木魚が魚の形をしているのはお坊さんを眠らせないための工夫である。お経を聞いていると単調なリズムについつい眠くなってしまうが、そんなときに、魚を見習って眠気を払おうというのだ。
その理由は魚は眠るときも目を開けたまま眠るからだ。昔、魚は眠らない生き物だと信じられていて、魚を見習って眠気を払おうと、木魚が魚の形になったのである。
木魚はもともと魚の形をした木の板で、これを叩いて時間を知らせていた。その後、現在のような形となった。口にくわえた丸いものは煩悩をあらわし、魚の背をたたくことで煩悩を吐き出させる、という意味合いがある。
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