色が与える影響は日常生活の中にあり、プレゼントを渡す際、黒色を選べば相手が受ける印象が大幅にアップする。
同じ大きさの箱で白い箱と黒い箱だと、黒色の箱の方が重く見える。つまり、黒色の箱の方がずしっと重く、貴重な物が入っているように見える。
明るさである明度と重さについての関係性はすでに研究が進んでいる分野で、明るい白色が最も軽く感じる色で、暗い黒色が最も重く感じる色である。色の重さの印象は白色の箱に比べ、黒色の箱は約1.9倍の重さとなる。重く感じる黒色の箱は相手に高級感を与えるため、プレゼントは黒い箱を選ぶと効果的であると言える。
イギリスのオックスフォード大学の研究で、同じチョコレートが入った箱に片方には50gの重りを入れたところ、重い方が味が濃く感じるという結果が出た。それほど重量感があるかどうかが受け手の心理に影響を与える。
ちなみに、囲碁で使う碁石は白と黒で大きさが違う。碁石の直径は白が21.9mm、黒が22.2mmで、黒の方が0.3mm大きい。白という色は膨張色のため、同じ大きさの碁石だと白の方が大きく見えてしまう。領域を競う囲碁で、心理的な公平を期すために白い碁石をあえて小さく作っている。
2018/9/4
カテゴリー「生活・科学」