無調整牛乳より低脂肪牛乳の方が安い理由

スーパーの牛乳売り場には「無調整牛乳」と「低脂肪牛乳」の2種類がある。「無脂肪乳」という商品もあるが、ここでは2種類の牛乳についての話である。

無調整牛乳と低脂肪牛乳
画像元森永乳業

低脂肪牛乳のメリットとしては、無調整牛乳とほぼ変わらない栄養素があるにも関わらず、カロリーは無調整牛乳の6割程度、脂質もおよそ4分の1と少ない事が挙げられる。

製造する会社にとっては、低脂肪牛乳は脂肪分を取り除く工程が加わるため、無調整牛乳よりも手間が掛かっている。だが、値段を比べてみると、無調整牛乳の方が高く、手間が掛かっている低脂肪牛乳の方が安い。では、なぜ無調整牛乳より低脂肪牛乳の方が安いのか。

低脂肪牛乳は無調整牛乳から脂肪分を抜いて製造される。取り除いた脂肪分をただ捨てて処理するなら、手間が掛かっている分、低脂肪牛乳の方が値段が高くなってもおかしくない。しかし、実際には無調整牛乳から取り除いた脂肪分は、バターやチーズなど他の製品の原料として使用されており、かなり高い価値を持っている。

手間が掛かっても、低脂肪牛乳と抜いた脂肪分で製造されるバターやチーズなど、両方を商品として売る事ができる。そのため、低脂肪牛乳を安くしても十分な利益を確保でき、低脂肪牛乳の値段を高くする必要が無いのである。

2018/9/11

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カテゴリー「食べ物

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