ゼロカロリー食品は太平洋戦争がきっかけで広まった

ダイエットの強い味方であるゼロカロリー食品は、今では様々な商品が発売されている。その開発のきっかけに太平洋戦争との関わりがある。

戦争直後、日本の食糧事情が大変だった時、国民はサツマイモの増産に励み、そのサツマイモが救世主となり多くの人々を救った。しかし、その後、他の食べ物の生産が元に戻ってくるとサツマイモが段々余ってしまった。

そこで、何か良い利用方法がないかと色々な開発をしていく中で、サツマイモから「エリスリトール」(erythritol)というカロリーゼロの甘味料が開発された。それが今のゼロカロリー食品にも繋がっている。

エリスリトールは食品総合研究所の佐々木堯(ささき たかし)氏が世界に先駆けて開発したブドウ糖発酵甘味料である。エリスリトールはもともと果実やキノコ、味噌・醤油・清酒などの発酵食品にも含まれている。

エリスリトールはブドウ糖を発酵させることにより作られるが、その微生物探しは根気よく行なわれた。工業化に適した菌株はそう簡単には見つからなかったが、それでもあえてバイテク手法を用いず、人為的に突然変異を起こさせ、優良な酵母を得ることに成功した。

酵母による発酵
酵母による発酵

エリスリトールの甘さは砂糖の約75%で、カロリーはほとんどなく、食べても肥満の心配がない。また、虫歯になりにくいという特徴もある。ゼロカロリー食品に利用されるエリスリトールは、戦後の貧しい時代のサツマイモ生産がきっかけで生み出されたものだった。

リンク農林水産・食品産業技術振興協会三菱ケミカルフーズWikipedia

2019/5/21

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カテゴリー「食べ物

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