「サバを読む」とは、都合のいいように、数や年齢、体重などをごまかすことを意味する。名詞化した「サバ読み」も使われる。
「サバ」は魚の「鯖」のこと。現在のような冷凍技術がなかった江戸時代、サバは腐りやすいため、水揚げしたサバを出荷する時に急いで数えていた。すると、数えた数と実際の数が合わなかった。これに由来して「サバを読む」という言葉が生まれた。そして、もともとは「数え間違い」を意味する言葉だったが、「数をごまかす」という意味で使われるようになった。
また、日本海で獲れたサバを福井県小浜市から滋賀県を通って京都へ運ぶ「鯖街道」と呼ばれる道がある。水揚げ後、塩をして、急いで運ぶと京についた頃に食べ頃になる。このことから日にちを少なく言うことを「サバを読む」と言うようになったという説がある。
他にも、サバは傷むのが早いので、この街道を運ぶ際に傷んでしまう分をあらかじめ余分に荷造りしたことから「鯖を読む」と言うようになったとする説もある。
サバ(鯖)の名前の由来については、漢字の「鯖」は青々とした魚であることからその字が当てられた。また、「サバ」という名前は小さな歯が並ぶことから「狭歯(サバ)」または「小歯(サバ)」に由来して「サバ」となったとされる。また、多数で群れをなす姿から「多い」を意味する古語「サハ」が濁音化したとする説もある。
「サバを読む」と表現するが、「読む」のもともとの意味は「数を数える」であり、現在の日本語にも「票を読む」「秒読み」などの形で残っている。
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2019/5/26
カテゴリー「語源・由来」