江戸時代の歯ブラシと歯磨き粉とは

歯磨きが日常習慣として一般に普及したのは江戸時代のことである。この頃の歯磨きは「房楊枝(ふさようじ)」と呼ばれる歯ブラシが使用されていた。

房楊枝

房楊枝とは、ヤナギやクロモジなど細い木の枝を煮て柔らかくし、その片方の先端を木槌で叩いて房状にしたものである。この房状の部分を今の歯ブラシのように使い、反対側の尖っている方を爪楊枝のように歯間の汚れを取り除く、または舌の汚れを落とすために使った。江戸時代、この房楊枝を毎日使い捨てにするのが粋だったという。

また、江戸時代にはちゃんと歯磨き粉もあり、銭湯や寺社の境内などで販売されていた。様々な歯磨き粉が販売されたが、その中に房総半島で採取される「房州砂(ぼうしゅうずな)」を加工した歯磨き粉があった。砂の上澄みを乾燥させた細かい砂に丁子(クローブ)やハッカ、じゃ香などの香料を加えた歯磨き粉である。

当時の歯磨き粉のキャッチコピーには「歯を白くする」「口の悪しき匂いを去る」などがあり、今と変わらない考え方だったことが分かる。

このように江戸の庶民は、房楊枝と歯磨き粉を使用して日常的に歯磨きを行っており、清潔な白い歯は江戸っ子のお洒落だった。また、当時の浅草寺には200軒もの房楊枝屋が並ぶほど繁盛していた。

リンク歯の博物館Wikipedia

2019/6/19

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「歴史・文化

関連記事