「凧あげ」の名前の由来

日本に古くからある遊び「凧(たこ)あげ」は正月の遊びとして知られる。なぜ「たこ」という名前で呼ばれるのか。

凧あげ

もともと「凧」は長い足が付いていて、その形から「いかのぼり」と呼ばれていた。江戸時代に「凧あげ」ならぬ「いかのぼり」は人々にとても人気があり、大ブームとなった。

しかし、あまりに流行り過ぎて、「いかのぼり」を揚げている人同士でケンカになったり、通行人の邪魔になったり、民家や大名行列に落ちたりといった問題が多発していた。

このような問題から「いかのぼり禁止令」が出された。しかし、禁止されると逆にやりたくなるのが人の心理である。そんな中で、とある人が「いかのぼり」の足を8本にして、これは「いか」ではなく「たこ」だと言い張った。

このように「凧あげ」という名前は、江戸っ子の屁理屈(へりくつ)から生まれたという説がある。そのため、「たこ」と呼ぶのは関東の方言で、関西の方言では「いか」または「いかのぼり」と明治初期まで呼ばれていた。

ちなみに、「凧」という字は「たこ」と読むほかに、一文字で「いか」や「いかのぼり」とも読む。また、「凧」のことを意味する「紙鳶」は、「しえん」のほかに「たこ」「いか」「いかのぼり」とも読む。「紙鳶」は紙で作った鳶(とび:タカ科の鳥)という意味である。

リンクWikipediaコトバンク

2020/1/3

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カテゴリー「語源・由来

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