「えんがわ」とは何の魚なのか

「えんがわ」(縁側)は刺身や寿司のネタの一つで、白身でさっぱりとしていて、コリコリとした食感が特徴である。

えんがわ

「えんがわ」とは部位の通称であり、ヒラメやカレイの鰭(ひれ)を動かすための筋肉のことである。鰭の内側にある筋肉で、安くて美味しい回転寿司ではカレイが一般的である。それはヒラメがカレイに比べてとても高級なためである。

ヒラメが高級な魚である理由は主に二つある。一つ目の理由は、ヒラメの方が貴重なためである。ヒラメとカレイでは獲れる量が全然違い、年間漁獲量はカレイが41,400tに対して、ヒラメは6,600tでカレイの約6分の1である。

そのため、値段も倍以上違い、1kgあたりの値段はカレイが670円に対して、ヒラメが1,455円となっている。

二つ目の理由は、身の締まりが違い、ヒラメの方が美味しいとされるためである。カレイは海底にいる貝などを静かに食べる大人しい性格をしている。一方、ヒラメは見つけた近くの餌に一気に食らい付くどう猛な性格をしている。

動き回って餌を取るヒラメは、カレイより身が引き締まって歯応えがある。そのため、ヒラメのえんがわはよりコリコリしている。

このようにヒラメの方がカレイより獲れる量が少ない上に美味しいため、値段が高く、高級な魚とされる。

また、最近では回転寿司のカレイに代わる魚として、オヒョウと呼ばれるカレイの仲間の魚も使われている。オホーツク海などの冷たい海に生息する巨大魚で、カレイの2~3倍もの大きさがある。オヒョウの全長は1~2m以上で大きいものは3mを超え、体重は200kgを超える。味はカレイと同じでとても美味しい魚である。

ちなみに、「えんがわ」という名前は、その身の形が家屋の「縁側」に似ていることに由来する。家屋の縁側とは、座敷の外側に設けた細長い板敷きの部分のことである。

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2020/1/20

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カテゴリー「食べ物

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