「ししおどし」は元々害獣除け

日本庭園などに設置されている「ししおどし」は、水の力を利用したその仕組みと風流な音が特徴である。

詩仙堂の「ししおどし」
詩仙堂のししおどし

「ししおどし」の中でも特に、水の力により自動的に音響を発生させる装置は「添水(そうず)」と呼ばれる。竹筒に水を引き入れ、満水になると水の重みで竹筒の頭が下がり、水を排出する。竹筒が元に戻る際に地面の石を叩いて音が出るという仕掛けである。

「ししおどし」は漢字では「鹿脅し」と書く。「鹿を脅す」と書くように、「ししおどし」の本来の役割は、庭園や田畑などに侵入してくる鹿や猪、鳥などの鳥獣を威嚇し、追い払うことであった。

「ししおどし」の発祥は京都とも言われる。京都市左京区にある詩仙堂(しせんどう)という寺院の「ししおどし」は、江戸時代初期に初めて作られたとされ、その歴史と共に有名である。その「ししおどし」の竹筒は半年に1回は交換しているという。

ちなみに、昔は「鹿」「猪」「獣」を全て「しし」と読み、「けもの」や「けだもの」の意味があった。さらに、古代では「しし」は「肉」を意味する言葉だった。

また、「しし」には「猪のように、むこうみずに前へ進む武士。猪武者。猪突猛進する人」の意味があり、江戸時代に猪肉を好んで食べたところから「しし」は「薩摩藩の武士のあだ名」としても使われた。

リンクWikipediaコトバンク

2020/2/16

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カテゴリー「歴史・文化

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