長い鼻や大きな耳が特徴のゾウ(象)は、草や木の葉、枝、樹皮、果実、野菜などを食べる草食動物である。
長い鼻を器用に使って草などを巻き取るようにして食べる。その他、ミネラルをとるために泥や岩塩などを食べることもある。
体が大きいゾウは1日に150kgの植物や100Lの水を必要とし、野生個体の場合はほぼ1日中食事をとる。また、糞の量も多く、成獣では1日平均100kgもの糞をだす。
ゾウはヒトと同じ哺乳類だが、その大きな体や長い鼻などヒトとは大きく異なる部分もある。そんなゾウの歯の数もヒトとは異なる。
ヒトの歯の数は、永久歯が全て生え揃うと32本である。これは親知らず4本を含む数で、親知らずは生えない場合もあるため、一般的な永久歯の数は28~32本となる。
一方、ゾウの歯は、口の中には板のような形状の大きな臼歯(きゅうし:奥歯)が上下左右に各1本の計4本しかない。また、一般に牙と呼ばれるものはヒトでいう前歯であり、この2本を含めるとゾウの歯は6本となる。
ゾウの臼歯は、歯板という板のような歯が、斜めに何枚も重なって1つの歯となっている。さらに、特徴的なのがこの臼歯は磨り減ってくると、後ろから次の臼歯が生えてきて、古い歯を前に押し出し、やがて古い歯は抜け落ちる。ゾウの臼歯は一生に5回生えかわり、6対の歯を使うという。
2020/2/28
カテゴリー「生き物」