スウェットにグレーが多い理由

「スウェット(sweat)」とは、伸縮性・吸汗性・防寒性に優れた厚手の生地を使用した、カジュアルファッションの代表的な服である。

スウェットは、アメリカのスウェットシャツ(sweatshirt)と呼ばれる衣服に由来する。そのスウェットシャツとは、1920年(大正9年)に開発されたコットン(木綿)製の厚手の生地で作られたプルオーバーのシャツである。

スウェットとは「汗」という意味で、汗をよく吸収するように開発された素材や服を意味する。また、スウェットシャツはスポーツジムの練習を指導する人であるトレーナー(trainer)が着ていたことから、日本では「トレーナー」とも呼ばれる。

そんなスウェットは色が「グレー」のものが多い。これには衣類や繊維の歴史が関係しており、以下のような説がある。

もともと保温性が必要とされる衣類は上質なウール(羊毛)をはじめとする動物の毛が使われていた。そのため、その色は自然由来のナチュラルな「グレー」だった。

そして時代が進み、織り機の発達などにより、安くて大量に生産できる植物素材のコットンが使われるようになった。その時に、より格上であるウールの質感や色合いをお手本にしたコットンの洋服が作られるようになり、それが現在の「グレーのスウェット」に繋がっている。

ちなみに、上記のプルオーバー(pullover)とは、前後にボタンなどの開きがなく、頭からかぶって着る洋服のことである。また、スウェットシャツにフードをつけたものは日本では「パーカー」と呼ばれる。パーカーは英語では「hooded sweatshirt」または「hoodie」などと呼ばれる。

パーカー

リンクWikipediaコトバンク

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2020/4/14

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カテゴリー「生活・科学

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