沈む太陽が大きく見える理由

沈む夕日は普通の太陽よりも大きく見えるのが印象的だが、太陽や月は昇る時、沈む時に大きく見えるという特徴がある。

沈む夕日

地球と太陽との距離は約1億5000万kmあり、この距離が1日の中で変わることはない。沈む太陽が大きく見えるのは、その距離ではなく、人間の目の「錯覚」によるものである。

人の脳は奥行きを感じると、遠くにあるものほど大きいと錯覚してしまう。沈む太陽も非常に遠くに見える地平線や周りの景色などに奥行きを感じ、太陽が大きく見える。沈む太陽と同様に昇る太陽も大きく見える。また、月や星も地平線に近い時は同じ理由で大きく見える。

ちなみに、夕日が赤く見えるのは、地平線に近い太陽の光は昼間の太陽よりも空気の層を長く通るためである。これにより、太陽の光が空気中の窒素や酸素の分子などにぶつかり、波長の短い紫色や青色の光は途中で散乱してしまい、残った波長の長い赤色の光だけが人の目に届くため、夕日は赤く見える。

また、近年ではニュースになることも多い「スーパームーン」と呼ばれる大きな月があるが、これは錯覚ではなく、実際に月が地球に近付いていて大きく見える。そのため、スーパームーンは毎晩見えるわけではなく、条件が揃った場合にのみ見ることができる。

リンクWikipediaコトバンク

2020/4/26

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カテゴリー「生活・科学

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