「かいわれ大根」の名前の由来

「かいわれ大根」は、大根(ダイコン)の種子から発芽して双葉が出たもので、食用の発芽野菜(スプラウト)である。

かいわれ大根

「かいわれ大根」は、生のままサラダや丼物の彩りとして用いられることが多い。また、料理の彩りだけでなく、カロテンやビタミンC、ミネラルなどの栄養素が豊富で、その辛味成分には抗菌効果や抗酸化作用も期待できる。ローフードや酵素栄養学では「酵素を多く含む食材」として重視される。

そんな「かいわれ大根」は現在において、漢字で「貝割れ大根」または「穎割れ大根」と書く。大根に限らず蕪(カブ)など発芽して双葉が芽生えたものを「かいわり菜」と呼び、古くは高級食材として食べられていた。この「かいわり」が現在の「かいわれ」となった。

その「かいわり」も漢字では「貝割り」と書き、これは発芽した双葉が二枚貝の開いた様子に似ていることに由来する。

さらにさかのぼると「かいわり」の漢字は「貝割り」ではなく「卵割り」だったという説があり、この「卵割り(かいわり)」は卵の殻を割り、雛(ひな)がかえるという意味である。「かいわれ大根」の双葉と雛がかえって卵が二つに割れた様子が似ていることに由来する。

このような由来から「かいわり菜」と呼ばれるようになり、現在では発芽したばかりの双葉の大根は「かいわれ大根」と呼ばれる。

ちなみに、漢字の「穎割れ大根」の「穎」は音読みで「えい」と読み、「植物の尖った穂先」などの意味を持つ。つまり、「穎割れ」で「穂先が割れている」という意味になり、「かいわれ大根」の発芽した双葉を表している。また、9月18日は「かいわれ大根の日」という記念日になっている。

リンクWikipediaコトバンク

2020/5/9

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カテゴリー「語源・由来

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