日本橋の麒麟像には翼がある

日本橋(にほんばし)は、東京都中央区の日本橋川に架かるアーチ橋であり、中央柱には青銅製の「麒麟(きりん)像」が設置されている。

日本橋の麒麟像

江戸時代の1603年(慶長8年)に木造の初代・日本橋が架けられた。その後、江戸で多かった火事で焼け落ちるなどして、日本橋は何度も架け替えられた。現在の日本橋は20代目に当たるとされる。

現在の日本橋は1911年(明治44年)に木造だった以前の橋に替わり、石造りの二連アーチ橋として完成した。また、橋には様々な装飾が施され、その一つが橋のシンボルとも言える麒麟像である。

日本橋の麒麟像

麒麟は中国神話に現れる伝説上の動物であり、その外見は鹿に似て、顔は龍に似て、牛の尾と馬の蹄(ひづめ)を持ち、角が生えている。

麒麟

古代中国の文献において麒麟は、伝説の鳥である鳳凰(ほうおう)、巨大な亀の姿をした霊亀(れいき)、竜の一種である応竜(おうりゅう)と共に「四霊(しれい)」と総称されている。そして、麒麟は良い君主が正しい政治を行った時に出現し、その姿はめでたいしるしの吉兆(きっちょう)とされている。

明治時代に日本橋を架けた際、東京市の繁栄を願ってこのありがたい霊獣を飾った。そんな日本橋の麒麟像にはオリジナルの特徴があり、それが「翼が生えている」ことである。日本橋は日本中の道路の起点であり、「日本橋から飛び立つ」という意味を込めて翼が付けられたと言われている。

リンク東京都公文書館Wikipedia

2020/11/20

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「歴史・文化

関連記事