プラナリアは切っても死なない

日本を含む世界中の川に生息する「プラナリア(Planaria)」という生物は、平らな形をして、体表に短い毛の繊毛(せんもう)があるのが特徴である。

プラナリア

プラナリアはこの繊毛の水中での運動によって渦ができることから、「ウズムシ」と呼ばれる。なお、「Planaria」は「平たい面」を意味するラテン語「planarius」に由来し、「平原・平野」を意味する「plain」や「平面・面」を意味する「plane」と語源が共通である。

このプラナリアは医学界からも注目される生物で、「切っても死なない」という驚きの再生能力を持っている。

氷を張ったトレイの上にろ紙を置き、プラナリアをスポイトで取り出してろ紙の上にのせる。このように冷やすとプラナリアの動きが鈍くなり、切りやすくなる。1匹のプラナリアを頭部・腹部・尾部の3つに切る。そして10日ほど経つと、1匹だったプラナリアはそれぞれ頭のある3匹になる。

プラナリアは高い再生能力を持ち、切ってもそれぞれが元に戻る。例えば、切ったプラナリアの腹部からは頭部と尾部が再生して、1匹のプラナリアとして再生し活動する。プラナリアには人間と同じように脳があり、脳も再生される。さらに、再生した脳には切る前の記憶が残っているという実験結果も報告されている。

プラナリアにはもう一つの特徴があり、それは水温が25℃以上になると溶けて死んでしまうというものである。プラナリアは高い再生能力を誇るが、弱い一面もある不思議な生き物である。

リンクWikipediaコトバンク

2021/4/29

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カテゴリー「生き物

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