「分かる・解る・判る」の違い

「わかる」の漢字には「分かる」「解る」「判る」の三つがあり、それぞれ意味によって使い分けが必要となる。

一般的には「分かる」の漢字が使われる場合が最も多く、全ての「わかる」に使うことができる。そして、「解る」と「判る」は特定の時しか使うことができない。これら三つの中で常用漢字表に記載された漢字は「分かる」のみで、「解る」と「解る」は常用外漢字(表外漢字)となる。

そのため、公用文書や新聞、雑誌、ビジネス文書などでは「分かる」と表記する場合が多くなる。公的な文書や公共性が高い場合以外では、「解る」や「判る」を用いることがあるが、意味によって使い分ける必要がある。

「解る」の「解」は「理解」「解釈」「了解」のような使われ方がされ、「解る」は「物事の意味や内容、価値がはっきりする」場合に使われる。「問題が解る」「意味が解る」「日本語が解る」「授業が解る」「絵画の良さが解る」などのような使い方をする。

「判る」の「判」は「判明」「判定」「判断」のような使われ方がされ、「判る」は「事実や真相がはっきりする」場合に使われる。「犯人が判る」「身元が判る」「善悪が判る」「真相が判る」「良し悪しが判る」などのような使い方をする。

「分かる」「解る」「判る」の三つの漢字にはこのような使い分けが必要となる。公的な場面や使い分けが難しい場合には、全ての意味に使える「分かる」と表記するのが良いと言える。

リンクコトバンク

2021/8/20

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カテゴリー「歴史・文化

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