在来線で最も速い「スカイライナー」

2021年(令和3年)10月時点で日本で最も速い電車は「新幹線」であり、在来線最速の電車は京成電鉄の「スカイライナー」である。

スカイライナー

三代目となる「京成スカイライナー」は2010年(平成22年)7月に東京と成田空港を結ぶ京成成田空港線(成田スカイアクセス線)の開業に合わせて登場した。在来線では最も速い最高時速160kmで走行し、都心と成田空港を最速36分で結ぶ。日本では新幹線に次いで二番目に速い電車とも言える。

スカイライナーをこのような速さで安定して走らせることができる秘密は「レール」にあり、一般的な在来線のレール幅(1067mm)より広い、新幹線と同じレール幅(1435mm)の上を走行している。これにより高速で安定して走ることができる。

このレール幅の違いには「成田新幹線」という幻の計画が関係している。1966年(昭和41年)7月に新東京国際空港(現:成田国際空港)の建設が決定した際に、東京都心と成田を30分台で結ぶ成田新幹線計画があった。しかし、騒音や振動を心配する沿線住民の反対などにより工事は中止され、計画は消滅した。

その後、1988年(昭和63年)5月に新たな路線を作らず、すでに成田空港の近くまである在来線の路線を利用することで住民と合意した。これにより成田空港への直接乗り入れを実現するために、京成線とJRの在来線が延長された。

この時、京成線は新幹線と同じ広い幅のレールを使用しており、これによりスカイライナーの安定した高速走行が実現した。このように在来線最速のスカイライナーは成田新幹線という幻の計画の恩恵もあり誕生した。

ちなみに、新幹線には東海道・山陽新幹線の「のぞみ」「ひかり」「こだま」や、山陽・九州新幹線の「みずほ」「さくら」「つばめ」など色々な列車がある。そんな中で、日本で最も速い新幹線は東北新幹線の「はやぶさ・こまち」であり、最高時速は320kmである。

また、山陽新幹線「のぞみ」の最高時速は300km、北陸新幹線「はくたか」の最高時速は260km、九州新幹線「つばめ」の最高時速も260kmとなっている。

リンク京成電鉄Wikipedia

2021/10/9

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カテゴリー「乗り物

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