トラックのタイヤを浮かせる理由

10トンを超える荷物を運ぶ大型トレーラーは、その重さを支えるために多くのタイヤが付いている。最近のトラックではこのタイヤを浮かせられる。

タイヤが浮いたトラック1
タイヤが浮いたトラック2

上の画像のトラック(タンクトレーラー)では2軸のタイヤが浮いているのを確認できる。このように大型トラックのタイヤを浮かせる機能は「リフトアクスル」と呼ばれる。「リフト」は「持ち上げる」、「アクスル」は「車軸」の意味である。

リフトアクスルは積んでいる荷物の重さに応じてセンサーが反応し、主に圧縮空気の力によって自動で車軸が下がる仕組みとなっている。積荷が重い時には装着しているタイヤが全て使われ、積荷が軽い時または空の時には必要のないタイヤが浮くことで効率よく走れるようになっている。

タイヤを浮かせる機能はコンピューターが自動で判断して行ってくれる。浮いた時のタイヤの高さは地面から10cmほど。タイヤを浮かせることでタイヤと道路の摩擦が減少する。走行抵抗が減るためガソリンを使う量を減らすことができ、燃費よく走れる。

その他にも、抵抗が減ることでカーブや交差点を曲がる時にコントロールしやすくなるという回頭性のよさや、高速道路を走る時に料金が安くなるというメリットもある。

高速道路では車軸数の合計が4車軸以上のトラックは「特大車」となる。リフトアクスルの機能を使って1軸以上を浮かせることで特大車よりも料金の安い「大型車」で通行ができる。なお、ETCレーンでは路面に埋め込んだセンサーで車軸の数を認識して車種区分を判断しており、タイヤがちゃんと路面から離れている必要がある。

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2024/10/12

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カテゴリー「乗り物

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