東京都新宿区にある「歌舞伎町」は、新宿駅の北東部に位置し、飲食店・遊技施設・映画館などが集中する日本最大の歓楽街である。
歌舞伎町は、札幌のすすきの・福岡の中洲と並んで「日本三大歓楽街」と称される。「夜の街」や「眠らない街」とも呼ばれ、深夜になってもネオンで明るく人通りや客引きも多い。
そんな歌舞伎町には多くの人々が訪れ、発展してきた歴史がある。歌舞伎町に人が集まるのには、町自体にある設計がされているためと言われている。それは町に「丁字路」が多いことである。
これは人間の心理を巧みに利用した工夫で、丁字路だと道の先が見通せない。つまり突き当りの場所まで行かないと、先がどうなっているかが分からない。すると人はその先が気になり自然と中へと引き込まれる。
例えば、京都市内は碁盤の目のように整備されており、見通しが良いのが特徴だが、歌舞伎町は逆に迷路のような楽しさを演出するため、丁字路であえて見通しを悪くしている。これが歌舞伎町がここまで発展した理由の一つとされている。
ちなみに歌舞伎町という名前は、戦後に歌舞伎劇場を建設する計画があったことに由来する。しかし、実際にはその計画は実現せず、代わりに新宿コマ劇場が建設された。新宿コマ劇場は2008年12月に閉館しており、現在は実物大のゴジラヘッドが特徴的な新宿東宝ビル(TOHOシネマズ新宿)になっている。
2025/7/21
カテゴリー「歴史・文化」