アメリカ大統領は退任後にも大きな仕事が残っている。それは寄付金を募って図書館(資料館・記念館)を建設するというものである。
この「大統領図書館」(presidential library)は国のために行った仕事や資料を後世に残すのが目的である。大統領は退任後にホワイトハウスから撤退する際に、在任中のスピーチの記録や手紙・写真などの資料を総入れ替えする。その資料を一般の人が誰でも閲覧できるように退任した大統領自らが図書館を建設する。
大統領図書館は比較的大規模な施設である。第32代大統領フランクリン・ルーズベルトによって大統領図書館の方針と運営システムが作られ、以来、歴代の大統領が職を去った後に図書館を建設している。現在ではこの大統領が寄付金で図書館を建設することは法律で定められている。
図書館は大統領ゆかりの地に建設される。第42代大統領ビル・クリントンは出身地であるアーカンソー州のリトルロックに建設費約180億円で、第43代大統領ジョージ・W・ブッシュは知事を務めたテキサス州のダラスに建設費約555億円で図書館を建設した。
「図書館」という名前が付いているが、中心的な機能は大統領の執務資料である公文書の保存管理を行う公文書館であり、同時に、大統領に関わる資料展示を行う博物館としての機能も併せ持つ。また、退任した大統領の記念館でもある。
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2024/10/4
カテゴリー「歴史・文化」