軟弱な地盤にトンネルを掘る方法

1997年(平成9年)12月18日に開通した東京湾アクアラインは、神奈川県川崎市から東京湾を横断して千葉県木更津市へ至る有料道路および高速道路である。

東京湾アクアライン

自動車専用道路・東京湾アクアラインの全長は15.1kmで、このうち東京湾を横断する川崎側の約9.5km区間に東京湾アクアトンネルと呼ばれるトンネル、木更津側の約4.4km区間に東京湾アクアブリッジと呼ばれる橋がある。

東京湾アクアラインの開通によって、木更津~川崎間の距離が約100kmから30km、所要時間も約90分から約30分へと短縮された。建設期間は約10年で、直径約14mの当時世界最大級の掘削機(シールドマシン)を8台同時に稼働させ、トンネルを掘り進めた。

しかし、東京湾は水圧が高く、軟弱な地盤であったため、そのままでは泥が流入してしまい、トンネルを掘り進めることができなかった。そこで、軟弱な地盤にトンネルを掘るために「海底の地盤を凍らせる」という方法が取られた。

これは「凍結工法」と呼ばれる掘削方法で、まず掘り始める場所に凍結管と呼ばれるパイプを地面に突き刺し、そこに超低温の冷却水を流し込み、その周辺の地盤を凍らせる。

凍結した土は、水を通さず、コンクリートと同じくらいの強度があるため、水の噴出や土砂の崩壊のリスクが少なくなる。周辺の地盤を2ヵ月かけて厚さ約2mを凍らせた。こうすることにより水圧の影響を受けることなく、泥の流入を防止し、安全な掘削を実現した。

リンクWikipedia

2025/11/24

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カテゴリー「地理・地名

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