東京都中央区日本橋小網町に本社を置き、文具事務用品の製造・販売などを手がけるぺんてる株式会社が制定。
日付は替芯1本の形が数字の1に似ており、1が並んだ1月11日はシャープペンの替芯を思い起こさせることから。
「シャー芯」とは「シャープペンの替芯」の略。1960年(昭和35年)に同社はそれ以前の粘土芯などに比べ、0.9mmと細くても強度と濃度が格段に高い世界で初めての合成樹脂配合芯「ハイポリマー芯」と、片手で効率よく芯を出せるノック式シャープペン「ぺんてる鉛筆」を開発した。
この二つの画期的な製品の誕生が、現在も一般的に使われているシャープペンの基盤となったことから、シャープペンの替芯の魅力やこだわりなどを知ってもらうのが目的。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
1960年に同社がハイポリマー芯を開発する以前、シャープペンの替芯は1~1.5mmの太く折れやすい芯しかなく、シャープペンもペンの後端を回して芯を出す「繰出式」が主流だった。
これらの替芯とシャープペンの進化は、0.5mmの「ハイポリマー芯」発売を機にシャープペンの爆発的普及へとつながっていった。
同社の新ブランド「ぺんてるアイン(Pentel Ain)」は、なめらかさ・折れにくさ・汚れにくさなど相反する関係にある項目を、高次元で両立したバランスの取れた商品である。
また、原材料に特殊なオイルを使用する新製法により、筆記時には黒鉛と樹脂炭化物がなめらかに崩れるため、なめらかな筆記感を実現した。芯径は0.2~1.3mmまで対応したランナップとなっている。
同社は1946年(昭和21年)3月に創立した会社。画材や筆記具などの文具事務用品の他にも、タッチパネルやタッチスイッチ、ペンタブレットなどの電子機器、産業用ロボット、産業用自動組立機の製造・販売などを手がける。
関連する記念日として、5月2日は「えんぴつ記念日」、9月23日は「万年筆の日」、10月1日は「uni(ユニ)の日」、11月3日は「文具の日」となっている。