毎年、この日の前後にアデリーペンギンがアメリカの南極基地に現れたことから、基地の科学者たちが「ペンギンの日」として祝ったことが始まりである。
記念日の英語表記は「World Penguin Day」。南極ではこの頃に秋から冬に変わる時期を迎える。
ペンギンは、鳥綱ペンギン目に属する種の総称で、ペンギン科のみが現生する。南半球の広い緯度範囲に生息する海鳥で、主に南極大陸で繁殖するのはコウテイペンギンとアデリーペンギンの2種のみである。
ペンギンは空を飛ぶことはできないが、泳ぐのは得意で、器用に海を泳ぎ回ってオキアミなどの小さな獲物を追いかける。海中を自在に泳ぎ回る様はしばしば「水中を飛ぶ」と形容される。
ペンギンは現在では6属19種だが、化石から、かつてはもっと多くの種類が存在したことが確認されている。属や種を特徴付けるのは頭部周辺で、それぞれ特徴的な形態をしている。現生の最大種はコウテイペンギンで体長100~130cmに達する。最小種はコガタペンギンで体長は約40cmである。
コウテイペンギンは、この記念日の時期に海を離れて繁殖地にあたる氷原へと向かう。海岸から50~160kmも離れた内陸部へ隊列を組んで移動する。その時、1列になって進むのは、クレバスや穴など、氷原に隠された危険を避けるためだと考えられている。