愛知県名古屋市千種区に事務局を置き、口腔ケアに関する研修会の開催や学会誌の発行などを行う一般社団法人・日本口腔ケア学会が制定。
日付は「こう(5)くう(9)」(口腔)と読む語呂合わせから。近年、口腔ケアが全身に良い影響を与えることが明らかになったことから、口腔ケアの重要性を医療・介護の職種だけでなく、広く一般の人にも考えてもらうことが目的。記念日は2017年(平成29年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
口腔ケアとは、口腔の疾病予防、健康保持・増進、リハビリテーションによりQOLの向上を目指した科学であり技術である。「QOL」は、「Quality of Life」(クオリティ・オブ・ライフ)の略で、「人生の質」「生活の質」などと訳されることが多く、人が生きる上での満足度を表す指標の一つである。
口腔ケアの具体的な例としては、検診、口腔清掃、義歯の着脱と手入れ、咀嚼(そしゃく:食べ物をよく噛むこと)・摂食・嚥下(えんか:食べ物を飲み下すこと)のリハビリ、歯肉・頬部のマッサージ、食事の介護、口臭の除去、口腔乾燥予防などがある。
病院や施設、在宅療養される方々の口腔環境を整えることは、美味しく食べられる、コミュニケーションの円滑化、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の予防、爽快感などの効果があり、QOLの向上に大きく寄与すると考えられる。
それらの基礎となるものが口腔ケアだが、必要を感じながらも、取り組みが難しいのが現状である。そこで、保健・医療・福祉などの関係者が連携を図り、口腔ケアの実践・調査・研究・情報交換などを行っている。
リンク:日本口腔ケア学会