広島県広島市西区に本社を置き、ふりかけをはじめ様々な加工食品を製造・販売する田中食品株式会社が制定。
同社の「旅行の友」(りょこうのとも)は、明治時代より瀬戸内海の自然の素材を主原料に作られており、日本で最も古いふりかけ商品といわれている。この「旅行の友」を広く知ってもらい、ふりかけ食品の歴史に関心を持ってもらうことで、日本の大切な食文化であるふりかけを世界的に普及させるのが目的。
日付は「旅行の友」が旅のお伴になることを願うとともに、創業者・田中保太郎氏と苦労をともにした妻・田中トモ氏の「トモ」を感謝を込めて商品名に織り込んでいることから、トモ氏の誕生日・1888年(明治21年)5月12日の5月12日を記念日としたもの。
記念日は2025年(令和7年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。同年にその記念日登録証授与式が広島市のリーガロイヤルホテル広島で行われた。
田中食品株式会社は1901年(明治34年)に創業し、1928年(昭和3年)7月に設立した会社。資本金は1,000万円、年商は60億円(2025年1月時点)、従業員数は男性100名・女性41名で計141名(2025年1月時点)となっている。代表取締役社長は田中孝幸氏が務める。
同社のふりかけ「旅行の友」は、小魚とごまと海苔と玉子の自然の味を大切にし、カルシウムも1食分2.5gで、牛乳40cc分(いりこ3~4匹分)と豊富で、素材の美味しさで愛され続ける伝統の味である。
1916年(大正5年)、太平洋戦争中の海軍から「持ち運びに便利で日持ちが良く、栄養価の高い保存食を作って欲しい」という要望を受けて、ふりかけ「旅行の友」が発売された。2010年(平成22年)3月、広島市による「ザ・広島ブランド」に「旅行の友」が認定された。2016年(平成28年)、発売開始から100周年を迎えた。
内容量は18g。1食2.5g当たりのエネルギーは9.5kcal、たんぱく質は1.0g、脂質は0.3g、炭水化物は0.7g、食塩相当量は0.31g、カルシウムは40mg、DHAは20mg、EPAは8.3mg。標準小売価格は税込140円。おすすめ用途は、ほかほかご飯、おむすび、お弁当に。
関連する記念日として、「ふりかけの元祖」とされる熊本県の薬剤師・吉丸末吉氏の誕生日・1887年(明治20年)5月6日に由来して5月6日は「ふりかけの日」となっている。