2007年(平成19年)の国連総会にて制定。国際デーの一つ。英語表記は「International Day of Democracy」。
民主主義の原則を推進し維持することが目的。また、全ての人の尊厳や人権、自由の尊重を呼び掛ける日である。毎年テーマが決められ、この国際デーは祝われる。国連は全ての加盟国や組織に対し、募金への寄与など適切な方法でこの日を記念するよう呼び掛けている。
「民主主義」とは、人民が権力を所有し行使するという政治原理・形態を意味する。民主主義を表す英語の「democracy」(デモクラシー)という語は、もともとギリシア語の「人民・民衆」を意味する「demos」と、「権力・支配」を意味する「kratia」という二つの語を組み合わせた「demokratia」に由来し、「人民権力」「民衆支配」などの意味である。
民主主義は、主に政体を指す場合は「民主政」、制度を指す場合は「民主制」とも訳され、対比語は貴族制、寡頭制、独裁制、専制、全体主義などである。
民主主義といえば、アメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーン(1809~1865年)の「人民の、人民による、人民のための政治」(government of the people, by the people, for the people)という言葉が有名である。これは1863年の「ゲティスバーグ演説」における一節であり、奴隷制の終わりと民主主義の基礎を主張したものである。
これに由来して、第二次世界大戦後の日本占領の指揮を執ったGHQ最高司令官ダグラス・マッカーサー(1880~1964年)は、この演説の一節を日本国憲法の草案前文に織り込んだ。そして、その一文がそのまま和訳され、日本国憲法の前文の一部となっている。