アダプト・プログラム記念日(9月29日 記念日)

東京都港区芝浦に事務局を置き、飲料メーカー団体で構成され、環境美化のためのPR・支援活動を行っている公益社団法人・食品容器環境美化協会(食環協)が制定。

アダプト・プログラムとは、市民と行政が協働で進める「まちを美化・清掃するプログラム」のこと。同協会では散乱ゴミ対策の有望な手段として、1990年代よりその普及・推進を行ってきたことから、同プログラムを社会全体に広げていくのが目的。

アダプト・プログラム

日付は同協会が「第1回アダプト・プログラム制度研究会」を開催した1997年(平成9年)9月29日に由来する。記念日は2024年(令和6年)4月11日に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。

食品容器環境美化協会

公益社団法人・食品容器環境美化協会(食環協:The Beverage Industry Environment Beautification Association)は、1973年(昭和48年)に「飲料容器の散乱防止」と「環境美化」の推進をテーマに、飲料メーカーの団体が集まり、食環協の前身である食品容器環境美化協議会を発足したことに始まる。

その後、1982年(昭和57年)に現在の食環協である社団法人・食品容器環境美化協会になり、2011年(平成23年)の公益法人制度の改革に伴い、公益社団法人・食品容器環境美化協会として再発足した。

設立して以来40年以上、食環協は「飲料容器の散乱防止と環境美化」に向けて、「環境美化活動の推進・支援」と「調査・研究・提言」に努めている。

統一美化マーク

あちこちで目にする上のマークは「統一美化マーク」と呼ぶ。1981年(昭和56年)以来、食環協から人々へのメッセージとして、新聞・テレビの広告、自販機、道路沿いの立て看板、のぼり、横断幕などに登場している。

アダプト・プログラムのアダプト(adopt)とは、英語で「~を養子にする」という意味。一定区画の公共の場所を養子にみたて、市民がわが子のように愛情をもって面倒をみ(=清掃美化を行い)、行政がこれを支援する。市民と行政が互いの役割分担を定め、両者のパートナーシップのもとで美化を進める。

アダプト・プログラムの特徴として、市民と行政の協働で行われること、継続的な活動であること、域密着型の清掃活動であること、都道府県・市町村ごとに導入することが挙げられる。

ごみを拾い続けることで、散乱ごみの量自体が減るほか、きれいな場所には捨てづらいこと、アダプト活動を経験した人はポイ捨てしなくなる、などのことから、アダプト・プログラムを導入すると、散乱ごみが減少する。

また、アダプト・プログラムの副次的効果として、地域の連携が進むこと、高齢者や障害者の活躍の場が広がること、環境保全につながることなどが挙げられる。

アダプト・プログラムの起源は、アメリカの「アダプト・ア・ハイウエイ・プログラム」である。1985年(昭和60年)、テキサス州のタイラー・シヴィタン・グループが世界で一番初めに参加した団体である。その後に急速に広まり、全米で導入されているほか、プエルトリコ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどでも導入されている。日本では、1998年(平成10年)に徳島県神山町で初めて導入された。

リンク食品容器環境美化協会Wikipedia

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カテゴリー「9月の記念日」「今日は何の日

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