東京都千代田区神田駿河台に本社を置き、フェイシャルティシューやトイレットロール、キッチン用品などの製造・販売を手がける日本製紙クレシア株式会社が制定。
日付は「トイレット(10)」で10月、「ロール(roll)のll(エルエル)」を数字の11と見立てて10月11日としたもの。
記念日を通して、普段あまり気に留めることの少ないトイレットロールにスポットライトを当てる日を作り、その歴史などを振り返る機会になればとの願いが込められている。記念日は2023年(令和5年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
同社は1963年(昭和38年)4月2日に設立された会社で、製紙業を営む日本製紙グループに属する。当時の社名は十條(じゅうじょう)キンバリー株式会社で、十條製紙とキンバリー・クラーク社の合弁により設立された。
その後、1996年(平成8年)10月1日、十條キンバリーとクレシアの合併により、株式会社クレシアに社名を変更。2006年(平成18年)8月1日、日本製紙クレシア株式会社に社名を変更し、現在に至る。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの商品ブランドは、十條キンバリーの「クリネックス(Kleenex)」と、クレシアの前身である山陽スコットの「スコッティ(scottie)」の二本立てで展開している。
1924年(大正13年)に国産品として初めて製造されたロール状のトイレットロールは外洋汽船や高級ホテル用で一般向けではなかった。その後、下水道の整備に伴って水洗トイレが普及し、トイレットロールは生活必需品として無くてはならない存在となる。
同社(山陽スコット)は1963年(昭和38年)に国内最初の一般市販用のロール状トイレットロール「スコット・トイレットティシュー」を発売した。現在では「クリネックス」と「スコッティ」でそれぞれトイレットロールを販売している。
ちなみに「トイレットペーパー(toilet paper)」は英語であり、日本では円筒形の巻き取りタイプ(ロール紙タイプ)を「トイレットロール(toilet roll)」と呼ぶが、これは和製英語とされる。
ロール(roll)は「回転する、転がる、巻いたもの、1本」などの意味がある。また、日本語において、用便の際の清拭用の紙は「落とし紙」と総称され、多用途で使用される紙は「ちり紙」と呼ばれる。
関連する記念日として、同社は3月5日を「産後ケアの日」、8月18日を「産業用ワイパーの日」、10月4日を「ティシューの日」に制定している。