薬を飲む時、多くの人が水を口に含んでから上を向いて飲む。しかし、薬には上を向いて飲むべき薬と下を向いて飲むべき薬がある。
ポイントとなるのはその薬が水に浮くか、水に沈むのかである。薬にはカプセル剤と錠剤の2種類があるが、それぞれ水に入れてみると、カプセル剤は水に浮き、錠剤は水に沈む。この性質を活かして口に入れた時、胃に薬を流し込みやすい位置に薬を持っていくことが重要になってくる。
上を向いて飲むべき薬は錠剤で、口の中に入れた時に水に沈み、そのまま飲み込めば錠剤が先に落ちて水で流し込みやすい。一方、カプセル剤は上を向いて飲もうとすると水に浮いてしまい、胃まで流し込みにくい。カプセル剤を飲む時は下向きで、こうするとカプセル剤が先に落ち、水で流し込みやすい。
ちなみに、薬を飲む時、ひと口の水で済ませる人も多いはず。しかし、この飲み方は危険な場合がある。レントゲンで確認してみると、水と一緒に飲み込んだ薬が喉の途中で止まったままになっている。ひと口分の水で薬を飲むと喉の粘膜でくっつき、薬がその場で溶け、期待される効果が発揮されないだけでなく、潰瘍の原因になる恐れもある。
薬を胃まで到達させるために必要な水はコップ1杯分の180mlとされている。また、市販されているゼリー状のオブラートも効果的である。
2018/8/27
カテゴリー「生活・科学」