ピーマンやニンジン、ゴーヤ、パセリ、ミョウガなど、子どもの頃に苦手だった野菜が大人になって食べられるようになった経験はないだろうか。
しかし、野菜を美味しく感じるのは老化現象とも言える。野菜が食べられるようになり大人になった、味が分かるようになったと思っていたのは、実は老化が原因だった。
人間の舌には食べ物の味を感じる器官である「味蕾(みらい)」がある。花の蕾(つぼみ)状の構造をしていることからその名前が付いた。この味蕾は年齢とともに減っていく。人間という生物は美味しいものを食べるために生きているわけではない。根本的には必要なエネルギーを摂取するためである。
特に成長期の子どもの場合、体に入れてはいけないものとして、例えば、酸っぱく腐っているものや、苦いものが多い毒物などがある。子ども達はそういったものをちゃんと敏感に感知する必要がある。
一方で、年にはあらがい難くて、年齢とともに味蕾の数が減ってしまう。これにより、かつては苦手だった酸味や苦味を感じにくくなり、酸味や苦味の強い野菜を美味しく感じるようになる。大人になると苦いコーヒーを美味しく感じるのも同じ理由である。
研究によると人の味蕾の数は0~20歳で約9,800個。その数は20代で減り始め、21~73歳で約8,320個、74~90歳で3,520個で、味蕾の数は70代で成人の半分にまで減るというデータがある。
2018/11/12
カテゴリー「生活・科学」