町工場の倒産危機を救った絶品「生キャラメル」

福島県郡山市に携帯電話などの電子部品を作る「向山製作所」という会社がある。なぜか電子部品メーカーが大人気の生キャラメルを作っている。

同社は高い技術力を買われ順調に業績を伸ばしていたが、2008年に起きた世界的金融危機「リーマン・ショック」の影響で、下請け会社であった同社の約8割の仕事がなくなってしまった。これにより会社は存続の危機に陥った。そんな電子部品メーカーの危機を救った副業は「サロン・デュ・ショコラ」で絶賛のスイーツである。

サロン・デュ・ショコラとは、フランス・パリで年に1回開かれる世界最大級のお菓子の祭典で、選ばれた菓子店約220店舗が出店する。その祭典に向山製作所は4年連続で出店している。本場フランス人女性を虜にし、連日完売したスイーツは電子部品メーカーならではの副業スイーツである。

電子部品製造の技術を応用するとパティシエ顔負けの職人技になる。その副業スイーツは「生キャラメル」である。同社のスイーツ工場は電子部品を作る工場に隣接している。なぜ電子部品メーカーが生キャラメルを作っているのか。

向山製作所の生キャラメル

リーマン・ショックで日本全体が不況の中、お菓子業界は全国で少しずつ売上が伸びていた。そして、電子部品と生キャラメルにはある意外な共通点がある。それは「温度管理」で、生キャラメルは温度によって舌触りや味に大きな影響が出る繊細なスイーツである。生キャラメルの温度管理は電子部品製造で使用する「クリーンルーム」の技術を応用している。

電子部品でも故障や誤作動を無くすため、徹底した温度管理が必要不可欠である。それを可能にするのが温度±1℃、湿度±2%に保つクリーンルームである。その高い技術を応用した部屋で生キャラメルを作ることで、絶妙な食感を出すことが出来た。その結果、福島県を中心に複数の店舗を展開し、会社の売上げの約5割を占める一大事業へと成長した。

リンク:向山製作所

2018/11/25

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カテゴリー「食べ物

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