お米の量が50粒違うと味が台無しになる駅弁

鉄道旅の楽しみの一つである駅弁。日本全国に2,000種類以上の駅弁があると言われている。そんな駅弁の中にたったお米50粒で味が台無しになる駅弁がある。

お米50粒とは本当にわずかな量である。その駅弁とは北海道・森駅の名物で、イカの胴体にもち米を詰め、甘辛いタレでじっくり炊き上げた「いかめし」である。

いかめし

この「いかめし」は京王百貨店・新宿店の駅弁大会で48年連続1位を記録している。その製造工程には驚きの秘密が隠されている。なぜお米50粒の違いで味が台無しになるのか。

それは中にお米を入れ過ぎるとお米が煮えず、生のお米のまま出来上がってしまうためである。「いかめし」に使われるもち米には大きく膨らむ性質があり、少しでも多く入れ過ぎると中心部まで火が通らず生煮えになる。

ちなみに、イカにお米を詰める時は、専用の金属製の漏斗(ろうと・じょうご)のような器具を使用する。秤(はかり)などは一切使わず、職人さんの感覚で詰めていく。イカにお米を詰めるのにかかる時間はわずか3.5秒。詰められたお米は膨らむ事を計算しているため、完成品からは想像も出来ないほどわずかな量である。

リンクいかめし阿部商店

2018/12/10

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー「乗り物

関連記事