AEDは心臓を止める機械

日常生活で突然起き、死に至る危険がある「心停止」。心停止で亡くなる人の数は1年間で約7万6000人、1日約210人もいる。

1分1秒を争う心停止の時、有効な処置として使用されているのが、駅や空港などの公共施設に多く設置されている「AED」である。AEDを使用した時の1ヵ月後の生存率は50.4%で、AEDを使用しなかった時の生存率10.6%の約5倍となる。そんなAEDは心臓を動かす機械ではなく、実は心臓を止める機械である。

AED

「AED」とは「Automated External Defibrillator」の略で、日本語では「自動体外式除細動器」である。心臓が急におかしくなるのは、心臓には構造的に心房と心室があるが、下側にある心室が不規則に小刻みに震えて全身に血液を送ることができない状態になる。この状態を「心室細動」という。この心室細動を治すために、一旦電気ショックを与えて心臓を止める。心臓の動きを1回揃えてから規則的に動くようにするのがAEDである。

そのため、AEDは心臓を動かす機械ではなく、名前の通り「除細動器」、つまり一旦乱れている細かな動きを止める機械である。AEDにより心臓は一瞬止まり、その後、自力で正しいリズムで動くようになる。

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2019/1/11

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カテゴリー「生活・科学

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