他の色は大きな変化がないのに対して、青色の染料だけがここ数年で2倍近く値上がりしている。その原因は中国にある。
青色染料の値上げの背景にあるのは環境問題である。世界の染料の約70%は中国で製造されている。その中国では環境問題が非常に深刻で、汚染水や排気ガスに対する規制が強化された。
これにより制限基準を満たさない染料メーカーは、2018年の春頃から工場の操業停止や閉鎖に追い込まれる状況になっている。中でも特に規制が厳しいのが青色染料の原料となる薬品で、このままだと日本の在庫が切れる青色染料もあり、値上がりする恐れがあると考えられている。
値上がりの原因には中国の規制以外にも、染料や関連する原材料が相対で取引されていて業界共通の相場がないこと、中国の染料業界で寡占化が進んでいることも原因に挙げられる。また、青色以外にも中国の規制強化で、自動車のテールランプに使用される赤色が世界的に供給不足になっている。
2019/2/24
カテゴリー「生活・科学」