カトリーナやチャーリー、サンディー、デイビッドなどアメリカの台風「ハリケーン」には人の名前が付けられている。
ハリケーンの名前はアメリカの国立ハリケーンセンターによって付けられる。その命名にはルールがあり、1979年以前は女性の名前を付けていた。しかし、男女同権に反するということで、1979年から男性名と女性名を交互に付ける決まりになっている。
つまり、近年ではハリケーンの名前は毎年規則的に付けられているだけである。しかし、女性名のハリケーンの方が男性名より圧倒的に被害が大きいという結果がある。過去、アメリカに上陸したハリケーンによる死亡者数を見てみると、上位10件のうち8件が女性名である。
# | 性別 | 名前 | 読み方 | 死亡者数 |
---|---|---|---|---|
1 | 女 | Katrina | カトリーナ | 1833 |
2 | 女 | Audrey | オードリー | 416 |
3 | 女 | Camille | カミール | 256 |
4 | 女 | Diane | ダイアン | 200 |
5 | 女 | Sandy | サンディー | 159 |
6 | 女 | Irma | イルマ | 129 |
7 | 女 | Agnes | アグネス | 117 |
8 | 男 | Harvey | ハービー | 103 |
9 | 男 | Ike | アイク | 84 |
10 | 女 | Betsy | ベツィー | 75 |
男女の名前を交互に付けているはずなのに、何故このような事態になるのか。
それは女性名と男性名だと、女性の名前の方が穏やかな印象を与える。その穏やかな印象につられてハリケーンに対する準備が疎かになる。男性名の強そうな名前のハリケーンが来たとなれば、すぐに逃げなければという思いになる。女性の名前のイメージから油断してしまい、避難が遅れる傾向があるため、女性名のハリケーンは被害が大きいと考えられている。
2019/2/28
カテゴリー「生活・科学」