温泉が掛け流しになっている理由

温泉は少しずつお湯が出る掛け流しになっている。循環させることでお湯をきれいに保つ役割もあるが、もう1つ重要な役割がある。

お湯の掛け流し

それはガス中毒になるのを防ぐためである。この場合のガスは温泉の成分である硫化水素のことで、硫化水素は温泉特有のにおいの素でもある。

掛け流しではなく湯船の中からお湯を入れる方式だと、空気よりも重い硫化水素はお湯の中にとどまり、お湯に溶け込んでしまう。この状態で人がお湯に入るとガスが一気に放出され、ガス中毒になる恐れがある。

これに対して、掛け流しはお湯を上から注ぐことで、ガスを空気中に排出させる。これによりガス中毒を防ぐことができる。このことは環境省による温泉の利用基準でも「温泉は浴槽の湯面より上から掛け流すこと」と定められている。

画像元渓声の宿 いずみや

2019/2/27

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カテゴリー「生活・科学

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