ホッチキス針の箱の裏にはある一文が記載されている。それは知っていれば無駄が省ける嬉しい事実である。
このホッチキス針は東京都中央区日本橋箱崎町に本社を置くマックス株式会社のものである。その箱の裏には「ホッチキス針は古紙の再生紙工程で支障ありません」という一文が記載されている。
この画像は2016年12月9日にツイートされたもので、「私が人生50時間くらい損したことに気づいた画像をご覧ください」とコメントが付けられている。この事実は当時インターネット上で話題となり、24時間で3万回以上リツイートされた。このツイートには「知らなかった」「針、取らなくてもよかったのか」「その優しさは無駄にはならない」などのコメントが寄せられている。
マックスがこの一文を記載し始めたのは2001年9月1日出荷分からで、ホッチキス針程度の金属であれば、古紙再生の過程において支障がないことを多くの人が知らなかったため、古紙再生が促進されることを期待して、この一文を記載したとのことである。
古紙のリサイクルは融解処理で先に紙を液状にし、そのドロドロになった紙からホッチキス針などの不純物を金網でこし取る。そのため、ホッチキス針を予め取り除く必要はない。
マックスのホームページでも「古紙リサイクル時のホッチキス針について」の項目で「紙についたホッチキス針はリサイクルの障害になりますか? 1本1本外すのは手間がかかるのですが…」という質問に対して、「紙についたままでもリサイクルに出すことができます」と回答している。
ただし、製紙会社や公益財団法人・古紙再生促進センターでは、「再生紙を作る工場の設備により条件が異なる場合もあり、ホッチキス針はできる限り外してほしい」という意見もある。
2019/3/25
カテゴリー「生活・科学」