インドの国家プロジェクトの「ギネス世界記録」

個人や団体といった少人数の挑戦ではなく、約13億人の人口を持つインドでは国のプロジェクトとして「ギネス世界記録」に挑戦したことがある。

なぜインドではギネス世界記録への挑戦が国家プロジェクトになったのか。それにはインドが抱える深刻な「大気汚染」の問題が大きく関係している。過去には「大気汚染が進んでいる都市ワースト10」のうち、デリーやパトナ、グワーリヤルなど、インドが6都市を占めたこともある。

現在、世界一の人口を誇るのは中国だが、2025年頃には中国を抜きインドが世界一になるとも言われ、急激な経済成長が続いている。しかし、その一方で開発に伴い、広大な森林を伐採したことが大気汚染の大きな原因になっている。そして、ついにインド政府は6000億円をかけて国家の12%を森林に戻す宣言をした。

そこで目を付けたのがギネス世界記録への挑戦だった。その挑戦は「1日に植樹された本数」である。2016年7月に森林再生の国家プロジェクトとして、80万人以上のボランティアが参加し、24時間態勢で苗木が植えられた。それまでの世界記録は2013年6月にパキスタンで樹立された84万7275本だったが、インドでの記録は5041万4058本で、60倍近い差をつけて世界記録を更新した。

インドのギネス世界記録挑戦

リンクGuinness World RecordsNATIONAL GEOGRAPHIC

2019/3/13

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カテゴリー「歴史・文化

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