ピアノの鍵盤数が88鍵より増えていない理由

ピアノの歴史は古く、その誕生は今から300年以上も前で、イタリア・フィレンツェのメディチ家の目録から、1700年にはピアノがすでに存在していたとされる。

ピアノ

ピアノを発明したのは、メディチ家に仕えた楽器製作家バルトロメオ・クリストフォリ(1655~1731年)とされ、その当時のピアノの鍵盤数は、4オクターブ弾くことができる54鍵だった。

その後、鍵盤の数は徐々に増加し、1790年頃に61鍵、1800年頃に68鍵、1820年頃に73鍵、1830年頃に78鍵、1890年頃には現在と同じ7オクターブ1/4の88鍵となった。しかし、1890年以降、鍵盤の数は88鍵から増えていない。そこにはある理由がある。

人間の聴くことの出来る音の領域はとても狭い。それは「可聴域」と呼ばれ、約20Hzから20,000Hzまでの範囲の音を人は聞き取ることができるが、音程として聴き分けられる範囲は約20Hzから4,000Hzまでである。そしてピアノの88鍵は約27.5Hzから4,186Hzで、これを十分にカバーしている。

技術的には88鍵より多い鍵盤数のピアノを製作することは出来るが、人にとって意味のある音、音程が聴き分けられる音にはならない。鍵盤の数を増やしても意味がないので88鍵で止まっている。

仮に鍵盤数を増やして音域を拡大したとしても、低音の27.5Hzより低い音は人の耳ではゴロゴロという唸りに、また高音の4,186Hzより高い音は音程のない耳障りなノイズにしか聞こえない。実際に外国の一部メーカーで低音部が9鍵多い97鍵のピアノが存在するが、その鍵が演奏されることはほとんどない。88鍵という鍵盤の数は、人が音程として聴くことができる限界の数である。

リンクヤマハWikipedia

2019/4/15

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カテゴリー「生活・科学

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