最新の自動販売機は「とろみボタン」を搭載

カップ式の自動販売機には「ホット」や「コールド」のボタンがあるが、最新式の自動販売機には「とろみボタン」が搭載されている。

「とろみボタン」搭載の自動販売機

「とろみボタン」搭載の自動販売機は日本が抱える問題を反映したものである。飲み物を購入する際にこの「とろみボタン」を押すと、緑茶やコーヒー、カフェオレなどがトロトロのとろみが付いた状態で出てくる。味は変わらず全ての飲み物にとろみを付けることができる。

この「とろみボタン」は高齢者や飲み込む力が弱くなった方のために開発されたものである。飲み込む力が弱くなると、液体の飲み物の速度に喉の動きが間に合わず、飲み物が誤って気管に入ってしまうことがあり、それが「肺炎」の原因となってしまう。そこで「とろみ」を付けて飲み込みやすくしている。

飲み込んだ物が気管に入り、引き起こす肺炎を「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」という。日本人の死亡原因は2017年の厚生労働省のデータによると、1位:悪性新生物(がん)、2位:心疾患、3位:脳血管疾患、4位:老衰、5位:肺炎となっている。特に65歳以上になると肺炎による死亡率が急激に上昇する。肺炎は高齢者にとって大きな問題になっている。

この自動販売機を開発したのは、栄養療法食品・嚥下障害対応食品などの開発・製造・販売を手掛けるニュートリー株式会社(本社:三重県四日市市)と自動販売機オペレーター大手の株式会社アペックス(東京本社:東京都千代田区九段南)である。この「とろみボタン」搭載の自動販売機は日本初で、アペックスにて特許出願中となっている。

また、この「とろみ」はトウモロコシ由来の糖質や食物繊維から作られた無味無臭の「とろみ材」によるもので、味が変化しないように工夫されている。このとろみ材は医療機関で使われているもので、とろみの濃さは「とろみボタン」を押した時のほかに、とろみが「濃い」「薄い」をボタンで選択できるようになっている。

リンクニュートリーアペックス食品産業新聞社厚生労働省

2019/5/6

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カテゴリー「生活・科学

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