表彰状や感謝状、卒業証書など、どの賞状にもその文面には句読点が一つもない。賞状は句読点を使わないのが正式なルールである。
句読点とは、句点(。)と読点(、)の総称である。現在、日本語の文章では句読点を使うのが一般的になっているが、賞状では句読点は使われない。賞状に句読点を使わないのは相手に敬意を表す意味がある。
平安時代から江戸時代の書物を見ると分かるように、本来日本には句読点を用いる文化はなかった。句読点が使われるようになったのは明治20年頃からで、「どんな人にでも読みやすいように」という意図のもと使われるようになった。
しかし、もともと教養のある人は句読点がなくても理解できていた。そのため、読みやすいように句読点をつけるという気遣いは、むしろ相手に失礼な意味合いを含んでしまう。つまり、相手に敬意を払うためにも句読点を打たないのが正しいマナーである。
同様の理由で年賀状にも句読点をつけないのがマナーとなっている。また、句読点は終わりを意味するものであり、祝いの挨拶状にはふさわしくないという考え方もある。
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2019/5/8
カテゴリー「歴史・文化」