「宇治金時」の名前の由来

夏の風物詩でもある「かき氷」。かき氷には様々な種類があるが、その中でも人気があるのが「宇治金時(うじきんとき)」である。

宇治金時

「宇治金時」は「宇治」と「金時」を組み合わせた言葉である。「宇治」は最高品質の茶の一つである京都の「宇治茶」に由来する。この「宇治」は京都にある茶の産地として有名な地名「宇治」のことで、「抹茶」を連想させることから「宇治」の名前が付いた。

次に「金時」だが、これは昔話・童話に出てくる「金太郎」のモデルとなった「坂田金時(さかたのきんとき)」の名前に由来する。そして「金時」はかき氷に載っている「あんこ」つまり「小豆」のことである。

平安時代後期の武士・坂田金時は幼少の時の名前が金太郎であった。様々な伝説がある坂田金時だが、その中の一つに「赤い龍の子」だというものがある。母親が赤い龍と結ばれる夢を見た後に金時を身ごもり、真紅の赤ん坊・金太郎が生まれたという言い伝えである。

坂田金時

そこで金時は赤い肌を持つという印象があり、そこから「赤い小豆」のことを「金時」と呼ぶようになった。このように「宇治金時」の「金時」は「小豆の赤い色」に由来する名前である。

ちなみに、名前に「金時」が付くものには「金時豆」「金時芋」「金時人参」などがあり、その赤い色が特徴である。また、日本で最も古いかき氷の記録は、平安時代中期の女流作家・清少納言が執筆した随筆『枕草子』だとされる。彼女は「あてなるもの(上品なもの)」として、刃物で削った削り氷に、樹液の蜜を煎じた甘味料をかけた「かき氷」を紹介している。

リンクWikipedia

2019/8/31

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カテゴリー「語源・由来

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