「おにぎり」(御握り)は、ご飯を三角形・俵形・球状などの形に握った食べ物である。通常は手のひらに載る大きさに作る。
この「おにぎり」は「おむすび」(御結び)や「握り飯」などとも呼ばれる。「おにぎり」と「おむすび」の違いについては諸説あるが、主のものとして、地域的な違いで、西日本では「おにぎり」、東日本では「おむすび」と呼ばれる説がある。また、「おにぎり」は形を問わないが、「おむすび」は三角形という説もある。
ただし、地域的な呼び方の違いについては例外も多く、一概には言えないようである。「握りまま」(青森県)、「おにんこ」(栃木県)、「にんにこ」(和歌山県)といった方言もある。2013年の調査によると、日本全国で「おにぎり」と呼ぶ人が89%、「おむすび」が10%で、現在では多くの人が「おにぎり」と呼ぶ傾向にある。
歴史的には、古くは「握飯」(にぎりいい)と呼ばれていたものが「握り飯」(にぎりめし)に変化し、女性語の「おにぎり」になったと考えられる。「おにぎり」と「おむすび」はどちらも「握り飯」の丁寧語である。
形の違いについては「おむすび」は三角に握ったものというイメージが強く、「おむすび型」といえば三角形のものを指すことが多い。ただし、俵形のものを「おむすび」と呼ぶなど、形についても様々な説がある。
その昔、山に宿った「むすびのかみ」という神様の力を授かるために、ご飯を山型の三角形に握って食べていたという話があり、これに由来して三角形に握ったものを「おむすび」と呼ぶようになったという説もある。
2019/10/31
カテゴリー「食べ物」