昆布は煮物など日本料理のダシとして利用される。料理の時には美味しいダシが出るが、海の中ではダシが出ない。
料理を作る時、昆布を水にさらすだけでダシが出るが、海の中でダシが出ることはない。これには昆布が生きているか死んでいるかが関係している。
昆布の旨味成分はグルタミン酸である。グルタミン酸はタンパク質を構成するアミノ酸の一つであり、昆布が生きていく上でとても大切な成分である。そのため、昆布が生きている間は、グルタミン酸などのアミノ酸は昆布の細胞内に閉じ込められている。しかし、昆布が死ぬと細胞も壊れて、アミノ酸が細胞の外に溶け出す。
つまり、昆布の生きた細胞がダシの漏れ出るのを防いでいる。そして、昆布が死ぬと細胞も壊れてダシが出る。昆布が海の中でダシが出ないのは、昆布が生きているためである。
2019/11/19
カテゴリー「生き物」