大相撲の本場所は、東京・大阪・名古屋・福岡の4つの都市で行われるが、本場所の土俵の土は全国すべて同じ土が使われている。
これは2017年から始まった試みで、わざわざトラックで運んでまで同じ土を使っている。それは同じ土を使えば、同じ条件で相撲を取ることができるためである。
以前は各都市でそれぞれ異なる土を使っていて、地方場所では地元で土を調達していた。すると、開催する都市によって土の性質が多少は変わってくる。それにより地方場所の土俵は滑りやすいとの声が上がり、全国で土を統一することになった。
現在、本場所の土俵の土は、粘り気があり、適度に砂が混じっている埼玉県川越市の「荒木田土」が使われている。この土が川越から4都市すべてに運ばれて、滑りにくい土俵となる。
このように、土俵の条件を統一するために、大相撲の本場所の土俵には同じ土が使われている。
ちなみに、土俵の総重量は約45トンであり、トラック4~5台分の土が必要となる。また、「土俵」(どひょう)という名前は、俵(たわら)に土を詰めた袋(土俵)を使っていたことに由来し、「土俵場」(どひょうば)と呼ばれていたものを縮めた呼称である。
2019/12/5
カテゴリー「スポーツ」